アビーはアルバムをペラペラとめくっていました。1ページ目には、アビーが3才半の時の写真。黒いフサフサのかみに、大きな茶色のひとみ。ふつうの子どものように見えます。手にはバービー人形を持っていました。バービーはピンク色のパンツとブルーのシャツを着ています。ひたいには、歯型がついていました。 ページをめくるたびに、アビーは大きくなっていきます。4才のころ、お母さんの写真が出てきました。お母さんのおなかは大きくふくらんでいます。それからすぐに、2人の小さな赤ちゃんの写真。赤いやわらかなかみに、緑の目をしています。ふたごのダニエルとデヴィンです。アビーは自分の赤ちゃんのころの写真を探しましたが、ありません。アビーはもらいっ子だからです。 アビーは、自分の生まれた国、チリのことをおぼえていません。アビーのお母さんはアビーをおきざりにして、お姉さんを連れたまま、どこかへ行ってしまいました。アビーはお姉さんの名前もおぼえていません。タンヤか、トンヤか、たしかそんな名前だったような気がします。そのとき、6才だったアビーのお姉さんは、おぼえているかもしれません。アビーのお母さんは、お買い物に行くといってお姉さんを連れて出ていったまま、もどってきませんでした。アビーの名前も本当の名前ではありません。だれも、アビーの名前を知らないのです。 次の日、お母さんの友だちが家へ来て、お腹をすかせているアビーを見つけました。アビーは養女に出されました。最初にラッセルさんがアビーをもらいました。それからマッコイさん、ブラウンさん、今はウォルターセスさんのところにいます。 アビーは今、12才。今でもお母さんのことを怒っています。 1週間後、今の両親であるウィルバートさんとジャニンがアビーに、信じられないことをいいました。アビーの本当のお母さんと妹が見つかって、明日、12時にふたりしてアイルランドから飛行機でやってくるというのです!お母さんはお姉さんのトンヤと、アイルランドに7年と10ヵ月、住んでいたのでした。 土曜日、ふたりが来ました。アビーはドキドキしていました。この日のために買ってもらったドレスを着て、かみの毛もきれいにとかしています。ドレスにあった青いリボンもつけました。 1時56分、ドアのベルが鳴りました。長いシルクのような黒かみの、日に焼けた肌をしたきれいな女の人があわてて家の中へ入ってきました。その人は28才くらいに見えました。その後ろには16才くらいのかわいい女の子がいて、ニコニコとわらっています。 「カトリーナ!!」女の人はそう叫ぶと、アビーをうでの中にだきしめました。「ああ、どんなにあなたを探したことでしょう!!」 |
Abbie flipped through the pages of her growing up. Then in the photos of her around four, there were pictures of her mother, who had become pregnant. And soon the photos were of two tiny babies with red, soft hair and green eyes. It was Daniel and Devyn, the twins. Abbie wished that there were baby pictures of her, but there were none. Abbie had been adopted. Abbie did not remember Chile. She knew that her mother had left her and taken her older sister, whose name she did not know, something like Tanya or Tonya. Her sister would remember. She was six at the time. Her mother had Abbie to wait in the house for her and Sister to return from the market. but did not come back. Abbie was not always named Abbie. No one knew her real name. A day after Abbie's mother left, a family friend had found
her hungry and upset. Abbie had been put up for adoption. The
Russel family decided to foster her for awhile, then the McCoy's,
then the Browns, and now the Walterses. |