ジェシカの "ツリーシャナを探して"

このお話では, は "バラカムボレイの森", は "希望とゆめの庭",
は "ツリーシャナ", は "ベラグラウェン谷", は "ツリーシャナのよろこびの家"

むかしあるところに、カレンバという名前の少女がいました。カレンバはに住んでいました。は、カラナとシェスキュバという2つの山の間にありました。カラナは雪と氷の山、シェスキュバは草と森の山です。一番有名な森は、でした。そこは森から名前をとった一人の人間が住んでいました。その人の名はカラモレイ・バラカムボレイといいました。カラモレイはという、きれいな鳥をかっていました。

カレンバは、この2つの山に登ってカラモレイに会いたいと、いつも思っていました。けれども18才にならなければ、村から出ることはできないのです。18才のおたんじょう日まであと3週間。そこでカレンバは荷物の用意を始めました。それからカレンバは、いったいカラモレイに何と言おうと考え始めました。とうとう言うべきことが見つかって、あとはおたんじょう日が来るのを待つばかりとなりました。

とうとう18才のおたんじょう日が来て、カレンバは荷物をまとめました。そしてお母さんには、「出かける前に大好きな庭の水まきをするの」と、言いました。バラカムボレイに会いに行くことを思いついてから、カレンバはこの庭に来る度にバラカムボレイに会えるチャンスが広がるような気がするのでした。

とうとうカレンバは庭にお別れをつげて、に向かって、出発しました。半分ほど来たところで、カレンバはおばあさんに出会いました。「はどこだか、教えてくださいますか?」と、カレンバはたずねました。おばあさんはニッコリ笑って、「カラモレイに会いにいくんだろう?前に会ったことがあるよ」と、言いました。

カレンバはもう少しで、その話をしてくれるようにおばあさんに、ひざまづいてたのむところでした。けれどもカリンバは育ちが良かったので、そんなことはしませんでした。ただ、どうしてカラモレイを知っているのか、たずねました。「わたしはカラモレイのクラスメートだったのさ。もう昔のことだよ。カラモレイは、わたしよりずっと若かったんだ。カラモレイがだれよりも頭が良いのは、知っているだろう?」おばあさんはそう言うと、かごをせおいました。おばあさんはそれ以上話そうとしなかったので、カレンバはきっともう何も言うことがないんだろう、と思いました。

夜になって、カレンバはにつきました。そこでいごこちのよさそうなあたたかなほらあなを見つけて、そこでねむることにしました。真夜中をすぎて、カレンバは変に熱い空気を感じて、目を開けました。カレンバは叫びそうになりました。大きな生き物がカレンバの目をみつめています。そして少しずつ近よってきました。暗い中で目がなれてくると、自分よりもずっと大きい毛の生えた物が見えてきました。カレンバは「いったい何かしら?」と思いました。「ああ、ああ!クマだわ!」と、カレンバはしんとした夜の中、ささやきました。カレンバは目を閉じると、ねぶくろの底にくるまりました。虫のようにじっとして、クマが行ってくれるのを待とうとしました。クマが大きなうなり声をあげました。

カレンバはねぶくろのそこのチャックを開けると、頭を外に出して、叫びました。「助けて!クマに食べられちゃう!」カレンバは何度も何度も金切声をあげました。すると足音が聞こえてきました。それから大きな音がして、クマの鳴き声がしました。「だいじょうぶかい?」

最初にカレンパの心に横切ったのは、「カラモレイかしら?」という言葉でした。彼かしら?ああ!長いこと探さなくても良かったのだわ。もし、もしカラモレイだったら。。とつぜん、カレンバの思いは彼女をひっぱるたくましい手にさえぎられました。もう一方の手は、肩におかれています。カレンバはいたみを感じました。それまで気がついていなかったのですが、クマがひどくひっかいていたのです。「もうだいじょうぶ。ケガをしているけれど、ぼくの小屋で手当てしてあげるよ」カラモレイはそう言うと、バッグを拾ってカレンバをかかえると、小屋に向かって歩き始めました。

2人が小屋につくと、カラモレイは傷に布をあててくれました。カレンバは、「はどこにいるの?」と聞きました。「外に出したのさ。巣に飛んでいったんだ。ぼくは巣のことをと呼んでいるんだよ。だっていつも巣の中で幸せそうに見えるから。が飛び上がったら、他の鳥がを呼んでいる声が聞こえたんだ。はそいつを見たら、飛んでいっちゃった。空の方へね。ぼくは見えなくなるまで、を見送っていたのさ」と、カラモレイは言いました。「なんて悲しいのでしょう」カレンバはやっとこれだけ言いました。もう少しで、を探すお手伝いをするわ、と言うところでした。けれども傷をこれ以上、ひどくしたくなかったのです。

ところがどういう訳か、カレンバの口から「を探すお手伝いをするわ」という言葉が考える間もなく、飛び出してしまいました。カリンパは自分で自分の口をふさぎたくなりました。けれどもこの有名な男の人の前で、おばかさんに見られたくなかったので、どうにかこらえました。

「そうだね。明日になったら探しに行こう」と、カラモレイは言いました。そうしてカラモレイはカレンバを2階に連れていくと、とても美しい部屋に案内しました。カレンバはその夜、窓を開けたままにしてねました。家ではいつも窓を開けていたので、こうしていれば、自分の部屋にいるような気持ちになったからです。

その時、何かが聞こえてきました。おかしな鳥の鳴き声です。まるで幸せそうに鳴いているような鳥の声でした。それから小さな「ぴよぴよ」や「チュンチュン」という声がいっせいに聞こえてきました。カラモレイが部屋に飛び込んできて、「あれを聞いた?」と言いました。「ええ、聞いたわ。どう思う?」とカレンバは聞きました。「分からない」とカラモレイは答えました。「の声みたいだけれど。よし、行って調べてみよう」カレンバはくつをはくと、しばふへ出ました。

鳥の鳴き声は続いています。カレンバはカラモレイに、後をついてくるようにと言いました。鳴き声はカリンパの村の近くからしてくるようです。2人はどんどん村に近づきました。すると鳴き声もますます大きくなってきました。2人がシェスキュバ山のふもとにつくと、鳴き声はまるで目の前から聞こえてくるほど大きくなりました。そこでは雪が強く降っていて、2人はおたがいの姿も見えないほどでした。カレンバはこわかったので、カラモレイの手をしっかりとにぎっていました。2人は高いところから聞こえてくる鳴き声に近づいていきました。カレンバの手がカラモレイからはなれました。カレンバはカラモレイの名前を叫びましたが、なんの返事もありません。カレンバは雪で声が届かないのだわ、と思いました。

カレンバはを見たような気がして近づいていきました。やっぱりそれはでした。はもう一羽の鳥といっしょに巣の中にすわっています。2羽の間には、5羽の赤ちゃん鳥がいました。カレンバは木に登り始めました。木はツルツルしていて冷たかったので、カレンバはしっかりとつかまることができませんでした。けれどもカレンバはがんばって、3本目の大枝にたどりつくことができました。はカレンバに「わたしはお友だちよ」と言うと、スカートを引っぱって、手をかしてくれました。カレンバは「いっしょうけんめいがんばるわ」と、言うことができました。その時、もう一羽の鳥がに何かを言うと、は飛び去っていきました。もう一羽の鳥は赤ちゃん鳥たちを守っていましたが、その中の一羽がもう少しで落ちそうになっていました。カレンバはその子をつかまえました。それから小鳥は、カレンバの回りでくつろぎ始めました。20分ほどたって、がカラモレイといっしょにもどってきました。カラモレイは鳥たちとカレンバを下に降ろしました。それからほらあなで一晩を過ごすことにしました。

カレンバは最初不安でしたが、カラモレイがほらあなの中を行ったり来たりして、クマがいないことを確認してくれました。カレンバはすぐに眠ってしまいました。

次の朝、カラモレイはカレンバを村まで送っていくと、赤ちゃん鳥を一羽もらってくれるように言いました。カリンパは木から落ちるのを助けた赤ちゃん鳥をもらうことにしました。カレンバは鳥にお母さんの名前をとって、ツリーシャイナと名付けました。

カラモレイはカレンバにいつでもたずねておいてと言いました!カレンバはツリーシャイナを大切に育てました。それからまもなくミセス・バラカムボレイとなりました。



おしまい


お話: Jessica, age 10, USA

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