ある日、犬のカルは、草むらにすわって空を見ていました。空にはたくさんの雲がうかんでいて、そのなかにカルの大好きなほねの形の雲を見つけました。なんでカルがそんなにほねがすきなのかというと、いつもお肉屋さんに骨付き肉をもらっていて、肉をたべおわると、きまってほねをしゃぶったり,ガジガジかじったりして、それにあきると、あなをほってうめるのです。カルはそんなことを毎日繰り返しているので,雲の骨が欲しくなってぴょんぴょんはねました。でも雲がたくさんうかんでいる空にはとどきません。カルがすっかりこまりはてていると、とつぜん空からなにかがおちてきました。それがカルのあたまにあたったので、頭が痛くてキャンキャンなきだしました。そしてカルのあしもとには、なんとほしかったくものほねがあったので、さっきあたまをぶつけたことなんかわすれて、しっぽをちぎれるほど振って喜びました。骨くわえて池に行ってあらうと、宝石のようにピカピカ輝きました。カルはそれにうっとりみとれていました。そして、ふと、「このくものほねでだれかとキャッチボーンしたいな。」と思って,キャッチボーンをするあいてをさがしに行きました。
カルがとことこあるいていくと、リードでつながれた犬がいました。カルが「キャッチボーンやろうよ。」とさそうとその犬はたちどまりましたが、かいぬしがぎっとリードをひっぱたので,犬はかいぬしについて行ってしまいました。またあるいていくと、うさぎがいました。カルがうさぎに「キャッチボーンしってる?」ときくと、うさぎはおどろいてにげていってしまいました。もうすこしあるいていくとねこがいました。「きゃっちぼーんしない?」とたずねると、ねこはひるねをしているところをじゃまされたので、めいわくそうなかおをしてさっさとおくへ行ってしました。
そのあともいろいろな動物にあいましたが,誰もキャッチボーンのあいてなんかしてくれませんでした。カルがしょんぼりして家に帰ろうとすると、一人の女の子がいました。カルはこの人なら一緒に遊んでくれると思ってしっぽをぱたぱたふっておねがいするような目で女の子を見つめました。女の子は遊んで欲しいんだなと思ってお父さんとお母さんに「この犬かってもいい?」とききました。二人は「のら犬はかってはだめ。かまれてびょうきになっちゃうよ。」とこたえましたが、女の子がどうしてもかいたいというので、ゆるしてくれました。おんなのこは「わーい!」ととびはねて、カルとキャッチボーンしたりしてあそびました。そしてカルもふかふかであったかいふとんでねて、次に日には大きなケージとおもちゃも買ってもらいました。